darupen_darupenがただ好きなモノを語るだけのブログ(darupen_darupenがただコレクションを羅列するだけのブログ、改題)

当方が愛するこもごもをランダム且つ気まぐれに電脳の海の片隅でひっそりご紹介。のはずが何か違う。

宇宙刑事シャイダー第38話<魔少女シンデレラ>(1984.12.14)

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バンダイガシャポンEX HGシリーズメタルファイター列伝

東映特撮伝統のひとつに、撮影所そのものを舞台にする(※1)と言うのがある。例に漏れず、シャイダーにもその伝統は受け継がれた(※2)。それがこの回。まあ、当方にとっては、ヘスラー指揮官どのの新進気鋭監督振りをただ愛でる回(※3)である。
絶賛売り出し中の美少女タレント早見聖を生物兵器に仕立て上げるべく精神改造を巧みに施すヘスラー監督一味。のっけから神妙な面持ちで撮影に臨むヘスラー指揮官どのがお素敵。ノーマルなシンデレラから急遽変わる台本、口先三寸で憂慮するステージママを丸め込み、撮影が進む(※4)。その時の台詞がびっくりするほど真に迫っている(※5)。
早々に異変を嗅ぎとり、大ちゃん&アニーが潜入してくるのだが、ヘスラー指揮官どののそれと比べるといかにも分かりやすい扮装(※6)。それを更に瞬時に見破るヘスラー監督とギャルADズがまた良い。変装のクオリティ勝敗が一目瞭然である。
このエピソードをもって、ヘスラー指揮官どのは地球侵攻における潜入任務を終了。華々しく戦死を遂げられるまで、あと、7話。

※1/現実と非現実の対比を大して作り込む必要なく、しかもインパクト強く表せると言うのは製作陣としては願ったり叶ったり。そして、普段なかなか見られない撮影所の様子を画面越しとは言え拝見出来る、視聴者側としても美味しい、需要と供給がマッチしたお祭り回。
※2/但し、本来ならば七変化回と撮影所回はペアになることが通例。なんの脈絡もなく七変化させることがストーリー上可能になるからであるが、シャイダーにおいては単独でエピソードが割り振られている。シャイダー上原正三一人で執筆しきった作品であるから、その辺はフリーダムに出来たと予測。
※3/何しろ久保和彦氏の通常メイクを拝見出来る最終エピソード。電脳の海においては、上原正三と小笠原猛のフェティシズムを取り上げる向きの多い当該エピソードであるが、当方にとってはヘスラー指揮官どのが諜報潜入作戦遂行しているか否かが最重要事項なので、賢明なる諸兄におかれては、例によって詳細なレビューは電脳の海よりサルベージされたい。
※4/裏方に回ったヘスラー指揮官どのとギャル軍団のふたり以外はなんとフーマ全員出演側に。ポー様まで前線に引っ張り出してくる辺り、作戦立案者は何を考えておるのかと。撮影中不思議宮殿は閑散としていたに違いない。ただ、シンデレラをモチーフにした都合上、王子様の配役がヘスラー指揮官どのじゃなければあと男はポー様しかいないのであり、いや男じゃないんだけども、まあ妥当な配役ではある。ジェンダーレス先取り。女役の男に劇中劇で男をやらせている。男装の麗人的な。違うな。
※5/<面白くするために、こっちは夜も寝ないで膨らましてんですからね>。これは久保氏のスキル云々ではなく、脚本家上原正三の心の叫びだと言えるのではなかろうか。
※6/如何にも化けましたー、な同心と町娘。