darupen_darupenがただ好きなモノを語るだけのブログ(darupen_darupenがただコレクションを羅列するだけのブログ、改題)

当方が愛するこもごもをランダム且つ気まぐれに電脳の海の片隅でひっそりご紹介。のはずが何か違う。

俳優久保和彦氏。第三十五部(初舞台の足跡)


まーた何かピンポイントに来訪が増えてる何で?何一つ目新しい情報ない+更新すら出来ないんですが?

閑話休題
本当に久々、年末ギリギリに、30年探していた『ショートアイズ』のパンフ落手。拙ブログのヘッダー画像にもなっている、久保氏の初舞台である(※1)。
例によって、作品そのものについては、賢明なる諸兄におかれては電脳の海に数多揺蕩う寸評を参照されたい(※2)。
今のところ初演のパンフは存在未確認、此方は朝日生命ホール再演版(※3)。ただ、当方としては舞台写真掲載を狙うため、再演版の方が都合が良い。
結果、いやまた素晴らしいスチールを拝することになった。立ち姿の一葉と、役名紹介の一葉。何と言えば良いのか少し考えたが、有り体に言うなら、あ、これはモテるわ、と。乱暴な表現だが、自分が男前だと分かっている写真の撮られ方なのだ(※4-1)(※4-2)。
実はこの写真掲載、かなり異例だと当方は見る。基本的に文学座は準座員以上にならないと連名簿に名前は載らないしポートレートも撮ってもらえない。事実、このパンフにも、実は奥付連名に久保氏の名前はない。後年、同期のラガーが雑誌インタビューで『準座員になったからこれでやっとパンフに写真掲載してもらえる』と言及しているくらいなのだ。研究生の時点で役名ありのキャスティングをされ、パンフにスチール掲載、舞台映えするタッパと良く通る声。なるべくして、彼は座員になるのである。

※1/Wikipedia掲載までは、ケイブンシャにあったデータが全てという状況において、久保氏の出演作はショートアイズとオセローしか出されておらず、世間知らずの中学生はいきおい、この2作のアイテムを探すことになるのである。
※2/ある意味非常に文学座アトリエらしい、世に問題提起を投げ掛ける社会派の作品である。
※3/実はこれがまたイレギュラーで、基本的にアトリエ作品がアトリエ外で再演されることはない。久保氏のデビュー作品はとんでもない足跡を残しているのである。
※4-1/この状況では、それが役作りなのか素なのか分からないのであるが、まあ、役者を生業とするぐらいなんだからそんなのは聞くまでもなかろう。
※4-2/とは言え。まだまだ特撮の地位が低いあの時代に、悪役をやると言うのは相当胆力がないとキツい。単なるナルシストがやれる仕事ではない。その上、ケイブンシャインタビューでも言及なさっている通り、ブラウン管の向こうの子供=観客を意識した発言をしたのはキャストでも久保氏のみ。基本がストイックな舞台人なのである。